
【レポート】 ビデキンちゃんが行く ~InterBEE2015・オーディオ編~

カメラが変わるとそれに付随して収録関係のオーディオ機材も変わって来るようです。今では竿マイクとして使われているMKH-416が昔はカメラマイクとして使われていたそうですが、長さが25cmもあるマイクですから現在の小型カメラにはマッチしません。そんな昔からあるマイクが今でもメーカーが作っていて需要があるというあたり、日進月歩のビデオとは根本的になにか違うような気がします。
マイクはダイアフラムに新素材を採用したり超小型な製品があったり、結構新製品があるのですが、ビデオ系だとアツデンさんが超指向性マイクをDPAがインタビューマイクなどを出してました。

アツデンさんショットガンマイクロホンDSLR用のSMX-30とSGM-250、ファンタムパワーモデルのSGM-250P。SMX-30は、新開発のマイクユニットとショックマウントを採用したほか、3段階の感度切り替え、及びLowカット、モノ/ステレオ(90°/120°)切り替え、内蔵バッテリー/プラグインパワー切り替えが可能。

DPAインタビューマイクFA2006VDPAB。ハンドリングノイズやウインドノイズを極めて低く抑え、風の強い屋外など条件の悪い環境でも明瞭な音声を再現したそうです。

DPAシングルイヤーモニター搭載ヘッドセットFIOB00-IE1-B。d:fineシリーズでマイクカプセルが無指向性d:fine66や単一指向性d:fine88など4種類用意されています。ニュース番組のキャスターやコメンテーターの収音などの放送用。

ゼンハイザーさんMKE 2 Digital/ClipMic Digital。Apogeeと共同開発した、Lightningコネクタ対応デジタルマイクで、ClipMic Digital向けに開発されたMetaRecorderアプリケーションソフトで、マイクレベルの設定やRumble Reducer、Hiss Reducer、Overload Eliminatorを有効にできるほかApple Watchからコントロールすることもできるそうです。
ビデオより先にハイレゾブームになったオーディオレコーダーは、だいぶ個性的な製品がでてきました。従来4chとかハイビットレートの記録はメモリーのスピードもあって難しかったようですが、最近ではビデオ記録もできる機種も出てきています。ビデオカメラなのかオーディオレコーダーなのか迷うところですが、ビデオはあまり高画質を追求していないようで、その替り4chとかハイレゾでオーディオ収録できるようになっています。こうしたレコーダーではマイク内蔵型が主流でしたが、プラクイン式に交換できるようになってきたようです。

ズームさんはInter BEE 2015でハンディビデオレコーダーの最新モデルQ4nを発表しました。XYステレオとABステレオを切り替えられる新開発のマイクシステムを搭載していて、広角160°、3M HDモード2.3k(3M HD/24Mbps)で映像も記録できます。最高24bit/96kHzのハイレゾ音質で録音が可能で、3万円ほどの価格になるようです。

小型なボディですがちゃんとキャノンコネクターが2つ装備されています。

8chのマイク入力、10トラック同時録音、24bit/192kHzのハイレゾ音質に対応しズームF8。-127dBuの超低ノイズフロアと最大75dBのハイゲインを実現しており、PAミキサーや放送機器など業務用音響機器で標準のラインレベル(+4dB)の入力にも対応しています。記録はBWF互換WAV、またはMP3フォーマットにも対応していて、MP3フォーマットでは、128、192、320kbpsの各種ビットレートでの記録も可能となってます。

HDMIコネクター搭載したPCMオーディオレコーダーTASCAM DR-701D。HDMIコネクター搭載で映像とクロック同期、録音開始/停止動作の同期が可能なほか、タイムコード入力対応で録音ファイルに時間情報を記録することができます。ステレオマイクも内蔵しているほか、4chのキャノン入力を装備いています。6トラック録音時は96kHz/24bit、2トラック録音時は192kHz/24bitまで対応しています。

マルチチャンネルレコーダーTASCAM DR-680。6chのマイク/ライン入力とデジタル入力を搭載し24ビット/96kHzの8トラック同時録音が可能で、ファイルフォーマットは、リニアPCM WAVフォーマットや放送局で使用されるBWF(Broadcast Wave Format)のほか、MP3フォーマットにも対応しています。

マイクロリニアPCMレコーダーTASCAM DR-10CH。ワイヤレスマイクシステムのバックアップ録音用としてすでにソニーやRAMSA、ゼンハイザー用があったんですがSHUREのワイヤレスに対応したものです。

アツデンさん4chポータブルミキサーFMX-42u。USB入出力デジタルオーディオ出力を装備したミキサーで、既発売のFMX-42にUSB出力を搭載したようなモデルです。

放送局用のA型ワイヤレスの周波数移行もあって、2019年4月1日以降は使用できなくなります。それに付随してB型のワイヤレスもモデルチャンジしたり、デジタル化したりで、各社から新製品が出てきています。いわゆるA型B型以外にもGHz帯を使用したワイヤレスマイクもありますが、遅延とかWi-Fiなどとの干渉などちょっと使って見ないとわからないところがあります。手軽に使えてデジタルならではの便利機能とか魅力的なんですけどね。

RODEさんLink Filmmaker Kit。2.4GHz帯のデジタルワイヤレスで、単三電池2本で10時間動作するほか、USB給電にも対応しています。デジタルワイヤレスは遅延がとかく問題になりますが、最大遅延4msとなっています。最大約100mまで使用可能だそうです。

アツデンさんのデジタルワイヤレスマイクPRO-XD。2.4GHz帯のワイヤレスで、リチウムイオンバッテリー内蔵で送信11時間、受信16時間使用可能。デジタルサンプリングは48kHz/16bitで最大約120m。最大遅延14msと言うのはちょっと大きいかも。

ゼンハイザーさんデジタルワイヤレスマイクAVXシリーズ。1.9GHz帯を使用するDECTという通信方式を採用しており、Wi-FiやBluetoothによる干渉が少ないそうです。写真左側が受信、右が送信機です。

受信側はこんな感じでキャノンコネクターで直接ソケットインできます。

RycoteさんのウインドシールドやSuper-Softieの新製品が出ていました。内部のカゴやショックマウントなど外観もそうですが、一新されたそうです。
