
【レポート】 ビデキンちゃんが行く~関西放送機器展・パナソニック編~

パナソニックさんは地元の大阪ということもあり、新製品を中心としてカメラやスイッチャー、アーカイブシステムなどを出展していました。今回の注目の製品はなんといってもNABでベールがかぶっていたカメラでしょう。6月5日にAU-EVA1という型番で新製品として発表しているのですが、あまり詳しいスペックは公表されていません。
発表されている内容は、「新開発の5.7Kスーパー35mm MOSセンサーを搭載し、4K/2K 10ビット4:2:2映像を実現します。SDXCメモリーカード(ダブルSDカードスロット)に収録ができ、広いダイナミックレンジをもたらすV-Logガンマ、広色域V-Gamut、デュアルネイティブISO、4K60Pの高画質ハイフレームレートなど当社VARICAMを継承するテクノロジーを搭載しています。また、IRカットフィルターON/OFF機構を搭載することで、幻想的なIR(赤外線)シネマトグラフィ撮影を実現します。さらに、1.2kgの軽量でコンパクトな本体と、取り外し可能なデタッチャブルハンドルとグリップ、フレキシブルなLCDモニターなど新しいデザインは、ドローンへの搭載など最新の撮影スタイルに対応しています。」なんですが、今回ブースにあったのはモックアップだそうで、アクリルケースに入った状態でした。 幻想的なIR撮影ってどんなんか見てみたかったんですけどね。残念です。
それでも追加情報として最大2K240fps収録に対応しているほか、HDMIとSDI端子を備えていた4K出力が可能、タッチパネル式LCDモニターしているそうです。記録は10ビット4:2:2/400Mbpsで、2つあるSDスロットに異なるフォーマットで記録できるようになるようですが、ちょっと歯切れの悪い返答でした。というのは、2つとも高いビットレートで記録できるようにすると、チップの発熱の問題や消費電力の問題が出てくるそうです。バッテリーはAG-DVX200で採用されているVW-VBD58ですが、このバッテリーで1時間以上記録できることを目標とすると、センサーや処理回路の消費電力に制限がでそうということでした。あと、デュアルネイティブISO対応ですがVARICAMではISO800とISO5000となっていますが、AU-EVA1ではISO800は決まってますが、もう片方は決まっていないそうです。ちなみに処理を行うエンジンはGH5と同等のデバイスということです。現状未定になっている仕様はファームウェアの部分なので、こうした展示会で情報を集めながら決定していくということのようです。
AfterNABではPOVCAMだけでしたが、ここではNABでのほか、

アクリルケースに収納されていたAU-EVA1。現状映像の出せる状態ではないそうですが、外装のデザインなどはほぼ決定とのこと。

AU-EVA1はEFマウントを採用していますが、オートフォーカスには対応していません。EFマウントは価格的にも焦点距離などでもバラエティも幅が広くMFTに比べて選択の幅が広いということで採用に至ったそうです。

SDメモリースロットを2基備えているAU-EVA1はリレー記録のほか、異なるコーデックでの記録も対応する予定。バッテリーはAG-DVX200と同じ7.2V系のもの。

AU-EVA1に搭載されている新開発の5.7Kスーパー35mm MOSセンサー。デュアルネイティブISOや4K60Pの高画質ハイフレームレート、赤外線撮影に対応しています。

その他新製品としてAG-UX180、AG-AC30を出展していました。

360°ライブカメラAW-360は4系統のカメラを搭載していて非圧縮4K出力が可能です。カメラ間の画像のつながりやカメラ間のホワイトバランスや露出などを高度にアジャストして1つの画面として出力することができるそうです。